料理の中でも、特に家庭料理は、独創的なものが少ないような気がします。というのは、どんな味つけをしても、その基礎は母親が作っていた料理の味だからです。
だから、最近のように、手軽に外食ができるのなら、外で食事をしたときに「おいしい」と思った料理に挑戦してみるのも楽しいものです。できれば料理人と仲良くなって、作り方や味付けのヒントを教えてもらえたら良いのですが、それができないときは自分の舌が頼りです。
そのためには、さまざまな料理を自分で味わって、その味を覚えることが料理上手になる一番の早道だと思います。それは、一流の店に行くこととか、高級料理ばかり食べると言うことではありません。定食屋さんの小鉢一つや、小さなレストランで食べたランチの一皿に感動することもあるからです。ある日巡り会った「美味しいもの」は、しっかり覚えて料理の本のでも探してみましょう。そして似たものを見つけたら、早速試しに作ってみることです。
テレビで見たもの、雑誌で見たもの、そしてこうやってホームページで見たものなど、一つでもいいから作ってみましょう。好奇心は、何よりも料理のレパートリーを広げてくれます。
器『デルフト花入』:写真 小林 庸浩