爽やかな季節である5月は食材も豊富で、お客様を招くのが楽しい時期です。
今回のお料理は、懐石とまではいかないけれど、外国のお客様向けに洋食を取り入れた懐石風の献立を考えてみました。いわば、和洋折衷の懐石です。
決まり事を守った伝統的な懐石料理も、美しく見事なものです。でも、家で作るときは基本を守った上で、お客様に合わせて自分なりに応用してみることをお薦めします。要は、来られたお客様に喜んでいただくことが一番大切だと思うのです。
今回のお料理では、ちょっと気を入れて、手をかけたものもありますが、大体は新鮮な素材を選べば美味しくできるものばかりです。特に野菜は、新しいほどそれが本来持つ味を楽しめます。だから新鮮な野菜を使う場合は、味付けを薄めにすることが大切です。土から生まれた味を探して……。

※なお、焼物二種は、どちらか一つを選びます。鮑は特に高価なので、いつもお出しするわけではありませんが、手をかけずにおいしくできる調理法を知っていただきたくて、ご紹介してみました。
花 あやめ (花器)『貝蒔絵鼓胴』
  (版画)ジャスパー・ジョーンズ
「Zero through nine」
 写真:小林 庸浩