![]() |
||||||||||||
![]() |
||||||||||||
|
銅芯 乾漆造彩色 天平時代(8世紀)
16.4×21.7〜26.3×11.4(cm) |
||||||||||||
| 仏神像の衣の裾と思われる乾漆の断片。角形の銅線二本を芯に使い、麻布と漆で肉付けをしています。 乾漆彩色は、天平時代によく使われた技法で、麻布と漆を交互に重ね合わせて造られた本体の上に彩色を施しています。芯を後から取り除く脱活乾漆は比べると重量があり、像も繊細さより重厚さを感じさせる物が多いのですが、湿気に強く彩色がよく残っています。 第21回でご紹介した「天部裾」と同じ空気を持つもので、やはり奈良の秋篠寺で鎌倉時代の帝釈天の体内から天平時代の乾漆仏の断片が発見された例があり、同類の物とする説もあります。 風になびく衣の裾が飜った様を、表情豊かに造形しています。乾漆の柔らかい質感は、野暮ったくなりそうなギリギリの所で、衣の柔らかさを表現しています。 金、翠、朱、白と千年以上の時を越えて残る色彩の風化した味わいの深さもまた、乾漆という素材が醸し出したものです。 この乾漆という素材に関しては、ほんの幼いときに父から説明を聞いたのですが、そのときから私の中では特別なものとなりました。漆という本来なら硬質なものを、麻布と重ね合わせて素材にした先人の発想に驚くと同時に、仏教美術を知らなければ、普通に生活していて滅多に知ることがない、「かんしつ」という響きの魅力に捉えられたと言ってもいいでしょう。 この天衣の残欠は、まさに私にとっての乾漆のイメージそのものです。 |
||||||||||||
|
2005/02/25更新
|
||||||||||||
| ※『散華』をお分けします。 ご好評いただいている「散華の花びら」の元本『散華』は、平成元年に出版されましたが、自費出版による贈呈本のため市場では販売しておりません。しかしながら、お問い合わせをいただくこともあり、出版元の(株)瀬津雅陶堂と話し合いの上、限定数ながら頒布ができるようになりました。 ご希望の方はこちらのページをごらんください。 |
||||||||||||
| この記事をお友達に紹介する | ||||||||||||
|
Copyright (c) 2001-2005 i-sys.ne.jp All rights reserved.
|